■日時  2016年2月13日
■場所  北野天満宮
■拝観料 300円

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■旅行日程 2016年2月11日〜2月13日
■東京―京都交通費 7,680円
■宿泊地・宿泊費 烏丸御池駅徒歩3分のとこ二泊3,900円


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スタンプラリーの次の日に宝刀展に行ってきました!
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嵐電嵐山駅にも看板が設置されています。


今回の展示は全部で三十五振!多い!
しかし嬉しい事にすべてが撮影可能なのです。助かった~ありがたや〜ε-(´∀`;)


宝物殿内の刀の配置。
宝刀展図 修正版正1
※自分が見た時は30と31の位置が逆だったような気がするんだけど……リーフレットの目録順と他に見に行った人の記録ではこの並びのようです。

展示ケースはこんなかんじ。
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23と24の間から

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20の位置から8に向かって

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32~34あたり。


本数が多いので、髭切を中心に気になった刀を紹介していきます!


1.太刀 銘安綱 号 鬼切丸(別名 髭切)
平安時代後期 重要文化財
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じゃーーん!

鬼切丸(髭切)は毎月北野天満宮で展示されていますが撮影はできません。キョーハクでの展示の際も撮影禁止でした。
しかし!やっと!解禁!!! ヤッター!!嬉しい!
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写真だと暗くてわかりづらいですが、茎尻(なかごじり/茎の先端)が欠けています。

樋は掻き流し。全体的に刃縁がモヤ〜っとしていて、地と刃の境がわかりづらいです。腰元(ハバキよりちょい上あたり)が特にそう。
(焼き出しの関係かな?)
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こっちの写真の方が若干わかりやすいかな…刃文が消えそうなほど薄いんですよね。
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うーん…この鬼切丸という太刀、どこから書いて行けばいいんだろう。
というのもこの太刀、そして同一の太刀と言われている髭切はいろいろとあやふやなところが多い、半分伝説めいた太刀なのです。


現在トーハクで展示されている天下五剣・童子切安綱。
それを作刀した伯耆国安綱によって鬼切丸は打たれました。童子切と鬼切丸は兄弟刀です。

名前の変遷は皆さんご存知の通り、最初は髭切。
源頼光の部下・渡辺綱(わたなべのつな)が一条戻橋で茨城童子(宇治の橋姫とも)の腕を斬った際に髭切から鬼切に名前が変わります。その後は獅子の子→友切→髭切(鬼切)。

そして昔から評価の高かった粟田口国綱の存在。
彼が打ったのが天下五剣の鬼丸国綱…

「鬼丸と鬼切、名前めっちゃ似てるわ」
「ほいじゃあ銘をちょちょっと…」

更に後代になって
「名前に"丸"を足してもっと鬼丸っぽくしようぜ!」

かくして銘は安綱から国綱っぽく改ざんされ、髭切=鬼切=鬼切丸というややこしい呼び名になったのです。

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鬼切丸太刀伝来記。これにも
「銘は一見すれば国綱と見ゆるは後代「安」の周囲に囗を加刻したるものなり」
と書いてありますね。


な〜んて。
わかったように書いていますがこれは説の一つ。


調べれば調べるほど一体何が正しいの!?と混乱してしまうこの太刀。
なかには「鬼切丸の銘は安綱が改ざんされたのではなく元々国綱だ」との見方をしている人もいるようです。

ハッキリとわかっていることは

・「髭切」の作者は書物により異なる。つまり不明
・「髭切」と「鬼切丸」が同一の太刀であるかは不明
・「髭切」「鬼切」「鬼切丸」と伝わる太刀は複数ある

今後ゲーム刀剣乱舞にて、既に実装済みの「髭切」の他に、「鬼切」もしくは「鬼切丸」の名で別のキャラが出てくる可能性がなきにしもあらず、ということ…


刀剣関係の調べものをしていると「諸説あり」というフレーズにぶつかることが多いですよね。
もぉ〜〜ハッキリしてよ!と思う一方で、こうだったらワクワクだな!というロマンもあり。
この鬼切丸……髭切とイコールであり、そして安綱の作であったらいいなぁ
と私は思っております。

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2.脇指 銘猫丸 付 厨子一合 印籠蓋箱  室町時代中期
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猫まっぷたつ!
走ってきた猫がこの刀に当たった際に、真っ二つに斬れてしまった事が銘の由来とのこと。
きれいな互の目でした。


3.脇指 銘 従四位下行豫陽大守兼隠州刺史松平姓源定長  江戸時代中期
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ひたすら幅広、茎も太い!
前に熱田神宮で見た幅広の脇指もこんな見た目でした。でもこっちの方がより太い気がする…
平地にたくさん筋がありました。


4.短刀 銘於平安三條宮本能登守包則 慶応三年五月朔日 君万歳  江戸時代末期(1867)
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よく詰んだ肌。画質が悪くて伝えられないのが残念。刃文〜匂口のグラデーションが大変美しかったです!


6.刀(太刀) 銘 (菊紋)日本鍛冶宗匠 伊賀守藤原金道  江戸時代中期
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これの向かいにある刀も「刀(太刀)」の表記で、「刀として重要文化財の指定を受けたが近年太刀として製作された可能性が指摘されている」という説明書きがありました。
これもそうなのかな?

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パッと見は気づかなかったんですけど腰をかがめるとよく見える……箱互の目?それともすごく幅広の蛙子丁子?雲のかたまりのような刃文があります。


7.短刀 銘大慶直胤(花押)
彫 よした称­
文化□□年羊仲春上旬
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天神像と梅の彫物。
丸く穴の空いたハバキの波模様が素敵!


13.太刀 銘奉納北野天満宮宝前昭和二年侯爵前田利為大坂住人月山貞勝謹作(花押)
付 金梨地鵺文螺鈿細末梅文蒔絵飾太刀拵  昭和時代(1927)
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なんと豪華な拵!今まで見てきた拵と違ってちょっと洋風なテイスト感じました。
実戦刀ではなく奉納刀。昭和の作です。
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鞘の黒い部分は金梨子地鵺文螺鈿絵巻。鵺は妖怪じゃなくて鳥の鵺ね。
金色の装飾は金銅忍冬唐草文。嵌められているのは真珠・珊瑚・水晶・孔雀石。

この鞘だけでいくらくらいするんやろなァ…ヘヘヘ

直刀で、先端だけがが両刃になっている鋒両刃造り。
皆さんがよく知っている小烏丸、あれと造り込みが似ているので「小烏丸造り」と呼ぶそうです。
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14.太刀 銘恒次  鎌倉時代 重要文化財
付 金梨地糸巻太刀拵
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先日発表のあった新キャラ・数珠丸を打った青江恒次の太刀。
金の鞘に青い糸が美しい糸巻太刀拵。随所に松が散りばめられています。

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この太刀の「折紙」。
折紙とは本阿弥家の発行する刀の鑑定書で、銘、寸法、彫物等の特徴と代金が記してあります。
「折り紙付き」の語源もここから来ています。


15.太刀 銘備州長船師光  応永9年(1402) 重要文化財
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これもまた美しい薄緑の糸巻太刀拵。
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詳細な仕様書。


隣にあった銘清則作と更にその隣の銘助守も似たような美しい拵でした。
このエリアは刀本体よりも拵に目を奪われるという感じ!


18.刀 銘備前国住長船祐定作□□年十二月日  室町時代後期
付 黒漆皺革塗半太刀拵
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鋒に表れる刃文のことを帽子(ぼうし)と呼びます。
だいたいの刀は鋒の先端〜横手筋あたりまで帽子が返りますが、これ見て!物打あたりまで返ってる!


20.短刀 銘雷除伊賀守藤原金道  江戸時代後期
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モノキュラーが無いと見えないんですけど、肌の傷が星空、天の川のようでした。

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この刀を身につけていると雷から避けられるんだってさ!


23.刀 銘濃州関住兼春  室町時代後期
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自分のメモには小丁子って書いてあるけれど…写真を見る限り小互の目かな??


24.薙刀 銘奉納北野天満宮大自在天神宝前奥延宝七年某月某日陸奥会津住下坂克葛兵衛為利作  江戸時代中期(1679)
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25.薙刀 無銘  室町時代後期
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形状の違う薙刀が一振ずつ。
身幅が広く反りが大きいものを「巴型」、反対に細身で反りが小さいものを「静型」と呼ぶようですが、この二振もそれぞれ巴型と静型なんですかね?


30.脇指 銘 綱廣 江戸時代初期
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小丁子に皆焼交じる刃文。うっすらとして雪のように美しい皆焼でした。


最後に
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鞘に英語のシールのようなものが貼られていた刀が二振程…
海外流出して帰ってきた子たちのようです。


以上、気になった刀の紹介でした!


三十五振の目録。う〜ん、見応え十分で楽しかった〜!!
目録


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北野天満宮の境内には重要美術品「渡邊綱の燈籠」があります。
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例の一条戻橋での鬼退治に由来しているみたいですね!たまらん!


今回の宝刀展に際して鬼切丸の御朱印帳が販売されています。
でも私が買ったのはこっちの御朱印帳。
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なんでこっちを買ったかというと、この御朱印帳が可愛くて前からほしかったのと…なんとなく、刻印は「鬼切丸 別名髭切」じゃなくて「髭切」がよかったから(笑)

鬼切丸御朱印帳は宝刀展の会期・3/133/31までの期間限定発売のようです。ほしい人は急げ〜〜!
(延長になったようです)



ずっと行きたかったけれどタイミングが合わなくて来られなかった北野天満宮。
梅も見れて、刀もたくさん見れて、しかも写真撮影OKという素晴らしいタイミングで来ることができてハッピー゚+。:.゚ヽ(*´∀`)ノ゚.:。+゚

次に京都に来るのはいつになるのか…秋には大覚寺で膝丸が展示されるみたいだし、そんなに遠くないかもね。

さて3/13は童子切の展示も終了、と。
やっとこさひとつ書き終えたのに、急ぎ次を書かねばな〜〜><と思ったところで北野天満宮宝刀展を見に行った話を終わります。



*梅の京都編*
其の一 刀剣スタンプラリーとフォトスポットを巡った話
其の二 北野天満宮宝刀展に行ってきた話/髭切