歌仙兼定を見に行った話 と スタンプラリー準備編

■日時 2016年7月19日
■場所 永青文庫(東京都・文京区目白台)
■入館料 1,000円
■交通費 720円(新宿⇔最寄バス停/往復)
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歌仙兼定登場 展覧会概要

展覧会名:歌仙兼定登場
場所:永青文庫(東京)
会期:2016年7月9日(土)〜10月2日(日)
公式HP出品リスト

まず永青文庫への行き方…といきたいところだけど
その前に!!
重要なこと。
永青文庫付近にはATMがありません。チケットや図録を買おうとしてお財布を見たらお金がない!なんてことになったら10分以上歩いてATMまで行くことになります。事前に残金を確認しておきましょう。
(ゆうちょATMが近くにあるけど営業時間が限られています。時間は後ほど紹介する地図に記載)
さて改めて行き方ですが、一番楽な方法は
JR目白駅もしくは地下鉄雑司が谷駅からバスを使うルートです。
目白駅は改札口がひとつ。
改札を出ると左手に横断歩道があり、そこを渡るとバス停があります。
そこで『新宿西口行き』のバスに乗り
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目白台三丁目で下車。
雑司が谷駅からは3番出口を出たら左折。ちょっと歩くと『鬼子母神前』というバス停があるので、そこからバスに乗り、同じく目白台三丁目で下車。
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横断歩道を渡って郵便局側へ。
そこをまっすぐ進んでいくと永青文庫への案内看板が出てくるので、そこを右折。
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そこをまたまっすぐ進むと到着!
永青文庫

永青文庫にて

受付でチケットと図録等を購入!
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季刊誌の内容は2階で確認できるので、このタイミングで買わなくてもOK
永青文庫の展示室は4階→3階→2階の順に回ります。さっそくメインの歌仙兼定が展示してある4階へ。ここには八振が展示してありました。以下そちらの紹介です。

刀 金象嵌銘光忠 光徳(花押) 生駒讃岐守所持 号:生駒光忠
鎌倉時代・13世紀 国宝

展示室の一番最初は長船光忠の最高傑作と言われる生駒光忠。
身幅はだいたい均一で猪首鋒。
磨上げられていて、元は太刀だったのだろうと思わせる反り具合。そこのところがどうも過去に見た光忠の作と被りました。
華やかな丁子と互の目乱は、よく見る長船の特徴のように物打手前で緩くなるのではなく、鋒まで乱れています。華やかだけどどこか優しげ、やわらかいのが光忠らしいと思いました。

太刀 銘守家造 鎌倉時代・13世紀 重要文化財

個人的に守家は刃文や映りがセクシーだと感じている刀工です。まるでヒョウ柄?蛙子丁子が動物の模様のように見えました。こちらも生駒光忠同様、刀身全体に刃文が焼かれています。生駒よりこっちの刃文が好みかな。太刀ですが刃を上にして展示されています。

刀 金象嵌銘兼光磨上光徳(花押) 南北朝時代・14世紀

足の浅い肩落ち互の目、鋒はやや伸びた中鋒。匂口がふわぁっ
穏やかな表情でありながら鋒で締まります。好き。

太刀 銘備前長船家助 室町時代・15世紀

同展示室内で一番反りが強いです。
小丁字、丸留、小鋒
たしかキャプションに、磨上げられていても特に姿のよいもの
と書かれていました。
応永備前の刀の特徴について詳しくないですが、長さはあるけれど、同時代の刀と比べてやや細めなところが、自分の知っている範囲ではソレっぽいと感じました。

脇指 銘備州長船経家 永享九年二月日 室町時代・15世紀

前の四振が大きかったせいか、いきなり小さく感じます。中鋒。角留。刃縁がくっきりと白い。
そういえばこの展示室内にて、樋の掻き通し・丸留・角留の三種が見られます。樋が気になっている人は比較してみてね。

刀 銘濃州関住兼定作 号 歌仙兼定 室町時代・16世紀

刀身60.5cmと打刀としては特別大きいわけではないので、ゲームキャラの歌仙と比較して小さいと感じる人は多いと思います。そのギャップのせいか、かわいいと思ってしまいました。
焼き出しから少ししてぐわんと乱れる以外はほぼ直刃です。
光の加減か(ちょっと自信ないですが)やや肌立っているように見えました。
鋒の方に向けて細くなり、繊細さを感じます。
36人(※異説では6人)の家臣を斬ったされるこの刀。
今まで刀を前にして、過去に人を斬ったものだなんて意識したことはありませんでした。歌仙は名前にインパクトがあったからそういう目線で見てみたけど……由来を知りさえしなければただ美しい刃物。

脇指 銘信長 室町時代・15世紀

信長は初めて見るかな…?當麻派の刀工だそうです。
細身で鋒も小さいです。
刀身の半分(ハバキ側)は箱互の目のような四角い互の目。匂口淡い。
全体に金筋砂流しが入り、鋒の方がより激しいです。「金筋砂流しってなーに?」という人はじっくり見てみるとよいかも。刃文の中に見える、均した砂をシャーッと箒で掃いたような模様が砂流し(すながし)、砂流しよりもうねっているものが金筋(きんすじ)です。詳しい解説は澤田先生のブログで〜〜

刀 無銘志津 金象嵌 海賊 南北朝時代・14世紀

大鋒のせいなのか、この部屋ではこの太刀だけちょっと雰囲気が違いました。刃文はおおきくのたれ、反り浅く力強い見た目をしています。
ハバキより上の方に割れ?のようなものあり。
刀身は長くはないけど、存在感がありました。ズン!て感じ。
海賊の文字がくっきりしています。

その他雑感

・広い展示スペースに間隔を空けて展示されているのでなんとなく高級感を感じました(笑) 九曜紋や杏葉がドドーンと描かれた長持が壁際に収納されているせいか、刀の展示位置は高めです。
・先に行かれた方の情報にもありましたが、刃文を見ようとしたら相当屈まないとまったく見えないです。れっつチューチュートレイン。
・この展示室内の刀たちは磨上げられているものも含め、皆姿が良いんですよね。細川氏センスいい。チューチュートレインのあとはケースからちょっと離れて、刀身全体を見てみるのがよいです^^

次は三階へ。

太刀 銘豊後国行平作 平安〜鎌倉時代・12〜13世紀 国宝 古今伝授の太刀

見たかった。古今伝授の太刀を見たかった!
行平は大好きというわけではないけれど、なぜか気になる刀工。
長い、細い、反りが強い、鋒が小さい、優美、健全…
上の展示を見てくると途端に趣が違うのがわかります。作刀年代の違いも勿論ありますが、こちらは磨上げられていないこともあり、より反りが強く感じられます。
雉股の茎は細め。やや乱れる細直刃。
銘が裏にあるのでそちらを手前にして展示してあり、腰元に仏像と梵字(毘沙門天かな?)の彫物がありました。表側にも彫物がありますが暗いのと離れているのでよく見えません。(図録にて確認したらば、俱利伽羅龍と不動明王らしき梵字が彫られていました)
この太刀の名「古今伝授」。
細川幽斎は古今和歌集の解釈を伝える奥義「古今伝授」を行える人物でした。しかし城攻めに遭い、伝承者が断たれそうになります。そこで朝廷が烏丸光廣を遣わし講和。無事、古今伝授を行えた記念にこの太刀を贈ったことが由来だそうです。
その後しばらくは細川家から離れることになりますが、「やはりかの太刀は細川家にあるべき」として手を尽くし、漸く細川家に帰ってきたとのこと……
その下りが同展示室内、古今伝授の太刀の隣にある額と、永青文庫の季刊誌No.66に詳しく記載されているので是非読んでください。胸熱です!
行平作の太刀が永青文庫にあることを知らなかったのに、なぜか歌仙兼定と一緒に行平の作品が展示されるという気がしていました。
発表を見て「あ、やっぱり」。しかもそれが見たかった古今伝授の太刀でもーーーハッピー以外のなにものでもなかったですね!(*´∀`*)
3階は、この太刀の他にはカラーで丁寧に描かれた戦道具の図や兜掛け等が展示されています。
中でも驚いたのが細川忠興お手製のカルタ。武将が自らカルタをつくっちゃうなんて、さすがkawaiiの国…いや雅〜〜と言うべきか。
2階は鍔がメインの展示。細工が細かく、雅〜なデザインの鍔がたくさんあります。
図録や季刊誌の見本もここにあるので、どのバックナンバーにお気に入りの刀が載っているか要チェック!
刀も良かったですが、全体的に質の良いもの見てきたな〜という印象でした。「武」に趣味が良い装飾が加わると、こんなかんじになるのかな。

歌仙兼定パネルを見に松聲閣(しょうせいかく)へ

刀の次は刀剣乱舞コラボパネル。
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永青文庫からは少しだけ歩きます。
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足下が結構デコボコしているので、雨の日は要注意。歩きやすい靴で。
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パネルは2階にあります。途中にある部屋は会議で使われていることもあるので静かにね。

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居合わせたファン「「「歌仙さんでっかい」」」
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新規イラストありがとうございました!!!!*。٩(ˊᗜˋ*)و*。麗しい

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写真を撮ったら一階の「椿」というお部屋で休憩。
お茶うけは幕府へも献上されていた・加勢以多。ほんのり甘く抹茶によく合います。
松聲閣のある新江戸川公園はお庭がきれいなんですが…私の撮った写真があまりにも微妙なので公式ブログ内でご確認ください。7/9〜7/18の記事にパネル展示の様子も載っているので参考になります。ちなみに18日の記事に私のインタビューがチラッと載っています…みなくても いいのよ^^

~歌仙兼定と行く~ 目白台・関口の雅を巡るスタンプラリー 準備編

さて、もうすぐで文京区とタイアップのスタンプラリーが始まりますね!
⇒文京区の公式案内ページ
スタンプラリーの要点としては

★スタンプポイントは入場無料の施設が1点、有料の施設が2点
★2点以上でポストカード、5点以上でクリアファイルと交換。
★スタンプポイントは不定期開館の場所もあるので開館日を要チェック
★永青文庫の半券が必要

こんなとこかな。
地図つくってみた(随時編集します)