今年もJR東日本でキュンパスが販売されていたので、そちらを使って東京と静岡の刀剣展覧会を見てきました。
キュンパスについての詳細はこちら▶https://www.jreast.co.jp/heijitsutabi/kyunpass
連続する2日間の使用で18,000円。八戸-東京の往復だけでも通常は30,000円するのでとってもお得。
今回訪れた施設は以下の6つ
- 埼玉県立歴史と民俗の博物館(埼玉県さいたま市)
- 日枝神社宝物館(東京都千代田区)
- 東京国立博物館(東京都台東区)
- 三嶋大社宝物館(静岡県三島市)
- 佐野美術館(静岡県三島市)
- 駿府大御所刀工館(静岡県富士市)
しばらく訪れていなかった館や、ずっと気になっていた館、展示物を調べたい館を中心に選んだ結果がこのチョイス。この時期は栃木県で山姥切国広&本作長義公開と関連の刀剣展、新潟県の燕市産業史料館、東京都の刀剣博物館など他にもいくつか選択肢がありました。
以下が事前に作ってみたスケジュール。東北新幹線から東武野田線への乗り換え時間を考慮していないあたりウッカリしていますが笑 なんだかんだで2日しかない中、3県6つの施設を回るのは効率が大事…特に鉄道に詳しいわけでもないのですが、わかる方から見たらどうでしょう?もっと良い方法あったかな?昼食はいずれも駅弁を踊り子号の中にて(ご飯を重視しない人)
当日は強風の影響で新幹線も在来線もダイヤが乱れましたが、おおよそこの通りに行程をこなすことができました。


では訪れた順の一番最初、埼玉県立歴史と民俗の博物館から書いていきます。
展覧会概要
展覧会名:特集展示「国宝太刀・短刀の公開」
会期:2025年1月28日~3月2日
会場:埼玉県立歴史と民俗の博物館(埼玉)
展覧会案内ページ:https://saitama-rekimin.spec.ed.jp/kokuhou_tachi_tantou
入館料:300円
備考:刀剣乱舞コラボあり

短刀 銘備州長船住景光 附小サ刀拵 元享三年三月日 謙信景光 国宝

▼表面






まず目を引くのは片落ち互の目の刃文。光が当たらず刃取りしか見えない時は、ちょっと焼き頭がとがり気味の規則正しい互の目に見えます。ちゃんと光を当てるとなんとも勢いのあるダイナミックな刃文があらわれます。肌の具合と相まってとても瑞々しい風景。足の入り方がシュッと鋭いのが好きです。そして秩父大菩薩の彫り物と刃文の間に表れる線状のモノ…映り?棒映り?帽子の返りも長くてここにも勢いを感じます。うん、躍動感のある短刀だ。

▲裏面は鏡を利用して照明を反射させていました。おかげで刃文と彫り物をしっかり確認することができます。
▼裏面



ハバキ、表は梵字が3つでしたが裏は九字。彫り物はキリークらしいですが変わってた形だなーと感じました。裏面の刃文はリズムが整っていて、片落ち互の目を判別するのが苦手な私は、こちらの方がソレだと分かりやすく感じました。帽子もしっかり乱れ込んでいてcoolですね。
謙信景光はこれまでも何度か展示されているのですが、なかなかご縁がなく、実物を見るのは今回が初めて。2017年に同館で開催された「上杉家の名刀と三十五腰」展にて写しを見たのみでした。



▲同じカメラで撮ったのに…なぜこんなアバウトな写真しか残っていない?この時の私やる気がなかったか?
確か展示室ではなくホールに展示してあったような。写しからどの程度「国宝」を感じてよいのか戸惑った記憶があります。
今回ようやく実物を見ることができて、気がかりだったことから解放された感覚があります。国宝の景光の短刀…景光の短刀を見る機会はちょこちょこあるので、これからは謙信景光という基準で見ることができるのが嬉しいです。
太刀 銘景光・景政 嘉暦4年(1329) 国宝



▲折紙






▲この目釘孔のからして、もしかして奉納刀?と思ったらやはりそうで、兵庫県の廣峯神社に奉納されたもののようです。生ぶ茎だそうです。彫られている奉納銘がかなり長い
表「廣峯山御劔願主武蔵国秩父郡住大河原左衛門尉丹治時基 於播磨国完粟郡*三方西造進之」
裏「備前国長船住左兵衛尉景光 作者作者進士三郎景政 嘉暦二二年己巳七月日」
*=現代の宍粟郡(しそうぐん) キャプションでは完粟郡と表記されていました。読み方も歴史的資料では「しさわ」とも読むようで、「しさわ」と仮名がふってありました。
この太刀は光をとらえるのがちょっと難しく感じました。映りが立っているのはよく見えましたが、肉眼では肌は↑の写真のように見えていました。なので小板目でちょっと肌立っているのかな?と思いきや、単眼鏡から見えたのは…!

▲肌の綺麗さと刃縁がよく見える写真
光の当たり具合で肌も違って見えることは理解しているのですが…一気に景色が変わって驚きです。刃文は広めの直刃基調に小乱れでしょうか。


▲帽子の尖り具合!
これは「尖っている」で合ってる?丸だけど一部だけピョッと伸びたかんじ?結構好きです。
駆け足の鑑賞時間の割には色々な写真を撮らせてもらえて、満足でした。
ちなみにほぼすべて立ち膝での撮影姿勢です。つまり鑑賞姿勢は低め。これから行かれる方は少し屈む程度ではなく、可能であればしっかり腰を落として見てみてくださいね。
(私の鑑賞時は展示室に他にお客さんがいなかったことを記録しておきます)
刀剣乱舞コラボ

▲定番のパネルとイラスト。おお、今回は間に入って写真に収まれる仕様になってる!ソロの場合、御伴写真を真ん中にして撮ればいいわけですね。

パネルが設置されているホール。ここの雰囲気好き。

ギャワイイね…参観日にきた気分^///^

▲博物館でピンを刺し忘れがちなのでリマインド助かる
同じ柄のポストカードをいただきました。

ということでしっかりピンを刺して、次は日枝神社へと向かったのでした。
2025年春のキュンパス遠征編
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